事後通達の内容やマナー
事後通達の方法は、はがきを用いて作成するのが一般的です。事後通達の文章に入れるべき内容はある程度のテンプレートがありますからその通りに作る場合が多いですが、自分で考えて作ることも勿論可能です。作成する際にはいくつかの必須項目があります。
・事後通達の必須項目
頭語・結語(時候の挨拶はマナー違反)
故人の氏名(俗名)・差出人との続柄
亡くなった旨(詳細な死因を伝える必要はないので天寿を全うした等で言い換える)
死亡した日付(時刻は不要)
報告が事後になってしまったお詫び(状況次第では省略可能)
差出日(月まで記載・日付は不要)
差出人の名前(連絡先も添えると尚良い)
以上の項目は必須となりますので、記入漏れがないようにしましょう。
葬儀後は様々な手続きで忙しくなる場合が多く、その最中で事後通達を送る必要があります。事後通達で気をつけるべきマナーとしては、相手が弔問に来る可能性もありますからスケジュールを考え慎重に報告する必要があります。事後通達は葬儀から三日から七日後が一般的です。葬儀直後の手続きが落ち着いた頃に送ると良いのですが、送付するタイミングについては自分で調整ができますから状況に応じて対応しましょう。報告後は忌明け(四十九日)までは弔問客が多く訪れる可能性があるので段取りをしっかりと行うようにする必要もあります。ただし、忌明け後になるとお歳暮やお中元の入れ違いになる恐れもありますから可能な限り早い報告をおすすめ致します。次に家族葬の事後通達には句読点を使わないのがマナーです。また、弔事に関わる書面を書く際には基本的に薄墨を使用するのがマナーですから、忘れられがちですが印刷する際には文字色の変更に気をつけましょう。また、文章中に忌み言葉を使用しないように気をつけてください。
事後通達の方法は、はがきを用いて作成するのが一般的とお伝えしました。印刷の方法については、印刷業者に依頼するか自作するなどの方法が挙げられます。印刷業者に依頼する場合であれば、本格的なはがきで丁寧な家族葬の報告が可能です。近年ではネット印刷のサービスも普及していますから簡単に印刷業者を見つける事が可能です。しかし凝ったはがきを作るほど費用は高額になりますし、時間がかかる場合がありますから余裕がある場合にしておくと安心でしょう。自作する場合には、年賀状の印刷を自分で行っているのであれば延長で自作することも比較的に容易でしょう。また、自作の場合であればはがきの選定から始められるので完全オリジナルのはがきを作ることが可能です。また、制作費がかからないので一番安価にはがきの印刷が可能です。ただし、自分で書面を作成して印刷する必要がありますから手間がかかるという点は否めません。ご自身にあった方法で事後通達はがきを制作してください。
事後通達を行う相手
家族葬とは、近親者やごく親しい間柄の方のみで葬儀を行い、後日改めて本葬などを行うことなく小さく完結する葬儀形態のことを指します。各家庭の事情に応じて柔軟に縮小させるのが主な特徴であり、小規模な葬儀が全般的に家族葬と呼ばれる傾向にあります。しかし、故人と生前に親交が深かった方の中には弔いたいと思う方がいらっしゃるかもしれません。ですから家族葬を行った後には多くの方に報告する必要があります。どこまでの方に送って良いのかという点は難しく悩まれる方も多いと思いますが、報告を怠るわけにはいけませんのでこれからお伝えすることを参考に、ご自身のケースに合わせ柔軟に対応してください。
家族葬の事後通達は故人が亡くなったことを通達する役割がありますから、まず故人の交友関係を中心に送り先を決めましょう。故人の交友関係全てを把握しているということは少ないでしょうから、親族や知っている故人の友人などに確認を取るとより安心でしょう。事後通達の送り主は喪主や相続人とする場合が多いですが、送り主の交友関係がある方は故人と交流があった場合を除き、通達する必要はありません。また、文面には故人と送り主の続柄を必ず記入し相手の混乱を避けるようにしましょう。
家族葬を執り行う際には、故人や喪主・参列者の仕事関係者には事前に訃報連絡を行い、休職の願いと家族葬を行う旨を伝えておく必要があります。故人と特別に親交が深かった方にも事前に訃報連絡を行う場合もあります。その他の方や事情があり事前の訃報連絡を入れなかった方にも事後通達を忘れずに行う必要があります。
また、故人宛てに届いていた年賀状や手紙などから判断するのも得策です。過去数年分の年賀状があれば、送り主全てに家族葬の事後通達を送っておいた方が無難と言えるでしょう。