忌引き休暇後の挨拶
忌引き明けの出社時には、上司や同僚にしっかりと挨拶を行うことがマナーです。
誰にでも身内の不幸は起こり得るものですからお互い様とも言えますが、会社を休んで迷惑をかけたことに対するお詫びやサポートをして頂いたことに対するお礼はしっかりと伝えるのが社会人にとって最低限のマナーと言えます。忌引き休暇を終え出社した初日にはまず最初に上司の元へ行き挨拶をしましょう。上司の方も気にかけてくれていたり心配してくれているはずですから、無事に葬儀を終えられたということを伝える事に加えあなた自身の姿を見せることで安心して頂くことが出来るでしょう。
挨拶のタイミングについては、就業前に行うと良いでしょう。ですから、忌引き明けの出社はいつもより早めに出社をして上司よりも先に会社へ着いている様にして上司が出社してきたタイミングでお礼を伝えることが社会人らしい対応と言えます。また、忌引き明けの出社時には同僚の方へも必ず挨拶をしましょう。葬儀が無事に終わったことや、数日間仕事を自分の代わりにサポートしてくれたことに対する感謝を伝えましょう。必要以上に何度も謝る必要はありませんが、自分の代わりにサポートをしてくれた同僚の方への感謝の気持ちはしっかりと伝えたいところです。忌引き休暇明けの挨拶は、上司・同僚のどちらに対しても、「急な事に対応してくれたことへの感謝・忌引きの休暇を貰ったことへのお礼・数日出社できなかったことへのお詫び・お陰様で故人とのお別れの時間を取れしっかり葬式が執り行えた事に対する感謝」をしっかりと伝えましょう。
菓子折りと香典返し
忌引き明けの挨拶と同様、感謝の気持ちを表すために職場に菓子折りを持っていく場合もあります。誰にでも身内の不幸は起こり得るものですからお互い様とも言えます、忌引き休暇で突然休むことを批判したり否定的に捉える方はほとんどいないはずですが、忌引きとはいえ業務に支障がでるなどの不具合が発生する場合もあります。そのような時に上司や同僚があなたの代わりに様々なフォローをしてくれていた可能性があります。
忌引き休暇明けに業務に戻ることができるのは陰ながらサポートしてくれた方々のおかげだと考え、感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。忌引き明けに菓子折りを用意する際のマナーとしては、大げさにしないという点が挙げられます。菓子折りを持参する場合には、「ほんのお礼の気持ちです」という形で配るようにしましょう。
忌引き明けに菓子折りを持っていくべきかどうかについては様々な意見もあり、必ずしも持っていかなければいけないというものでもありません。迷った場合にはまず会社の慣例を調べてみることをおすすめ致します。以前に忌引き休暇で休んだ方がいらっしゃった場合にはどのような状況であったのかを思い出してみましょう。もしもその様な前例がないような場合には、職場に長く勤めている方に聞いてみることも良いでしょう。菓子折りを持参するか迷った場合には、職場の雰囲気などを考え柔軟に決めるようにしましょう。
忌引き明けの菓子折りには「のし」や「掛け紙」は不要ですから包装紙で包むだけにします。お菓子の種類に決まりはありませんが、仕事の合間に簡単に食べることができ、好き嫌いが分かれないようなものを選ぶと良いと言えるでしょう。また賞味期限が長く日持ちがするものを選びましょう。
混同されがちなのですが「忌引き明けに持参する菓子折り」と「香典返し」は別物という点は注意が必要ですから覚えておきましょう。香典返しとは、香典をいただいた方へ対するお返しのことを指し、弔事を無事終えた報告とお礼の意味があります。本来は四十九日日が過ぎた後である喪が明けた後に送るか手渡しするものですが、近年では当日に香典返しを渡す場合も増えています。それに対し忌引き明けの菓子折りは、忌引き休暇で会社を休み会社の方へ負担をかけたお詫びや、お礼の意味を込めて忌引き明けに出社する日に持参し渡すものを指します。このように忌引き明けの菓子折りは、あくまでもお詫びや感謝の気持ちを伝えるものであり、必ず持っていかなければならないものではありません。
しかし、香典返しは香典を頂いた方に対し喪が明けた報告も兼ねて必ずお渡しするもので非常に大切なものです。忌引き明けの菓子折りと混同して香典返しを渡さなかった場合には常識がないと思われてしまいますので、特別な注意が必要となります。会社からの香典・同僚からの連名の香典の場合には一般的に香典返しは不要とされていますが、上司や同僚から個人として香典を頂いた場合には、忌引き明けの菓子折りとは別に香典返しをするようにしましょう。