葬儀におけるストッキング

葬儀においてストッキングは必須アイテムです。葬儀において素肌を出さないのがマナーだといわれていますので素足で参列することはマナー違反になるので必ずストッキングやタイツを使用してください。夏場も同様で暑くてもストッキングは必ず履くようにしましょう。
ストッキングを使用する機会も少ない方が多く、特に冬場は使用する確率が高いタイツを代用しようと考える方も多いようですがタイツも厚さを間違えるとマナー違反となります。タイツはストッキングに比べてカジュアルな印象を与えてしまうため、葬儀には向いていないといわれていますが、現代においてはマナー違反にはあたりません。勿論ファッション性の強いタイツは履くべきではないですが、ストッキングにも見えるタイプであれば服装のマナーとしては正しといえます。しかし、弔事では女性はストッキングを履くというマナーが古くからある慣習なので可能な限り黒いストッキングを準備しておくことが望ましいと言えるでしょう。

葬儀に履くストッキングはどの様なものでも良いというわけではなく、弔事の場にふさわしい足元のマナーというものがあります。
葬儀に使用するストッキングは基本的に無地の黒色です。黒に近い紺や茶色などもマナー違反となりますので注意が必要です。近年では肌色のストッキングでも良いとされるようになりましたがあまり浸透していないマナーですから年配の方やマナーに厳しい方にとってはマナー違反だと思われてしまう可能性がありますので注意が必要です。
また、ストッキングにはソックスタイプ・パンストタイプといった二つの種類があります。どちらを使用してもマナー違反にはなりませんが、ソックスタイプの場合には座った時などに素足が見えてしまうことがあるので注意が必要になります。パンストタイプのストッキングは一般的なストッキングなので座っても素足が見えることはありませんので安心ですが、特におなか回りなどの締め付け感が強いのでゆったり履きたい方には向いていません。これらのことを踏まえご自身に合う形のストッキングを選びましょう。また、タイツに関してもどれでも良いわけではなくストッキングに準じた厚さのものを選びます。デニールの数字で覚えておけば急な不幸があったときにも慌てずに準備が出来ますので覚えておきましょう。

葬儀で使用するストッキングは少し肌が透ける程度のものを履くのがマナーです。デニール数で言うと30デニール以下のストッキングが好ましいとされており、葬儀用として市販されているストッキングは20デニールとなります。30デニールより上のものはカジュアルすぎる印象を与えてしまうことがあるので避けるのが無難です。タイツは20~25デニールくらいが葬儀で一般的に履くストッキングの厚みになります。冬場は60デニールくらいであれば大丈夫という考えの方もいるようなので季節に合わせて臨機応変に変更しましょう。マナーを守るために参列者が体調を崩してしまっては故人も嬉しくないはずですから、寒い時期はタイツも60デニールまでなら透け感もあり許容されています。リブタイツや分厚いものを選ばなければタイツで参列可能ですから、体が冷えないよう無理をせず体調に合わせて着用してください。また、近年では素肌が透けて見えるような加工が施された厚手のタイツも販売されているので、そういったものを使用するのも良いかもしれません。

お葬式の豆知識
着用する際の注意点

手のネイルは対処していても足のネイルの対処を忘れていたという方を時折見掛けます。葬儀の場面で靴を脱ぐ機会は少ないかもしれませんが、万が一靴を脱いだ場合、薄手のストッキングから足の爪は見えてしまいます。足の爪なんて目がいかないだろうと考えてしまうかもしれませんが、葬儀の場においては色物を身につけないため、目立ってしまう可能性がないとは言い切れません。落としたくないという方はネイルを隠す方法もあるので検討してみると良いでしょう。
また、近年ではストッキングやタイツにもラメや柄・ワンポイントなどが付いているものが多くあります。しかしそういったタイプは葬儀の場面ではマナー違反となります。必ず無地のストッキング・タイツを使用しましょう。また、ストッキングはとても薄い布なので履いている途中になにかに引っかかっただけでも破れてしまうことがあります。特に黒いストッキングはすぐに伝線した場所がわかってしまうほど目立つでしょう。そういった場合でも安心なように予備のストッキングを用意しておくと良いでしょう。
長めのスカートを着用していたとしても、短いストッキングでは座るとひざ下が見えてしまいます。お葬式や法事などでは椅子に着席したり畳に正座したりすることも多いので、ひざ丈やくるぶし丈では少々不安です。見た目が悪いだけでなく、肌を露出しないというマナーを守るためにも太ももまでの長さがあるものやパンツタイプを選びましょう。